5年後、10年後どうなっていたいですか?と言う面接での質問について

アジア現地採用の面接を受ける際にもこの手の質問にはよく遭遇する。

 

この質問についての適切な答え方のような内容はここでは記事にしない。その代わりにこの質問についての筆者の見解を述べる。

 

正直言って、くだらない質問だ。

 

まず、将来に対して計画を立てることが間違っている。この変化の激しい時代に5年後、10年後と言うのは明確に予想することは不可能だ。

 

確かに、会社で働く各人が、それぞれ理想のキャリアプランを胸に思い描くことはあるだろう。

 

しかし、その計画通りにいかないことがほとんどじゃ無いだろうか。

 

入社後、仕事自体は気に入っていたが、直属の上司がパワハラ野郎のこともある。中小企業であるからずっと勤めたとしても人事異動は無く、人間関係は固定化されたまま。このまま勤めていたら心を病んでしまいそうだと言う理由で、会社を辞めることだってあるだろう。

 

このように未来の不確実性だけはどうにもならない。それが私の言いたい一点である。

 

くだらない質問だと思える理由がもう一つある。

 

この質問に筆者が正直に答えたらどうなるか?

 

「5年後、10年後も別にどうなっていたいとも思わない。会社に行って、安定して月収が自分の銀行口座に振り込まれればそれでいい」

 

こんな風に答える。まあ、もちろん、不合格な回答だろう。

 

企業は社員に「成長」と言うものを求める。何年も続けていたら、その何年分かの成長をしているだろうと言うことだ。

 

それと、私が気になったのは、嗚呼、要するに、会社というところは出世欲が無い奴も疎んじられるということだった。

成長したく無い。昇給もいらない。例えば8時から17時まで8時間労働をやって、言われたことだけ仕事をし、残業も一切やらない。その代わり、ずっと現状維持のままで今の給料が欲しい、こういうのが嫌われるわけだ。

 

それよりも鼻息荒く、成長を求めてやまないような人物がどちらかというとヨシとされる。

 

でもまあ、そういうやる気のある人材に入社されたら、自分を追い落とすライバルになるかもしれないと言う事で、面接官も少しは警戒しないのだろうかと思う。(入社後の上司が面接官になることは多いだろう)

 

ただ、この辺りの話については、各面接官の考え方にもよると思う。本当に優れた人間だったら、自分よりも能力の高いと思われるような人材だからこそ欲しいと考えるだろう。この人に入社されたら自分を脅かす存在になるかもしれないなどとケチくさいことは考えないはずだ。