理髪店で馬鹿騒ぎする日本人たち

ベトナムに来てからというもの髪が伸びていてもある程度、ほったらかしにしておいた。ホーチミンで暮らし始めてから1ヶ月半ぐらい過ぎた頃か、そろそろ髪を切らねばなるまいと思い、グーグルマップで理髪店を探すことにした。
ちょうどお手頃な風の理髪店が近所で見つかったので、私はその理髪店に行ってみた。レタントンの日本人街にある店だ。日本語の店名が書いてあるからまあ、日系の店なのだろう。
個別のブース席に通されると、日本語を解するベトナム人の案内人からどんな髪形にするかなどのヒアリングなどがあって、その後、ベトナム人の理髪師が現れて、髪をちょきちょきと切り出した。
しばらくして、3人の日本人のおっさんグループが店内に入ってきたかと思ったら、大声で話し始めた。とにかく、音量が大きすぎる。
「5mmにしようかな!5mm!」
「マジで!坊主にすんの?」
「ヤベー、スッキリしちゃうよ!」
「ぎゃははは!!!」
連中はどうやら頭髪を短く切ろうとしているらしい。
なぜ彼らがあれだけの大声をあげて、周囲に自分たちの会話を聞かせなければならないのかよく分からない。笑声も大きい。耳に響いてくる。正直言ってかなり不快であった。
私の隣には中国人のおっさんがいて、そのおっさんも声がデカかったが、くだんの日本人グループよりは声は小さかった。いや、その日本人たちがウザすぎて、いつもなら中国人に対して感じる不快さなど吹き飛んでしまうぐらいだったのだ。
一体、その日本人たちは何者だったのだろう。反社だろうか。半グレの類か。あるいは、どこかの中小零細の工場勤務か。素性はよくわからない。とにかく連中みたいなのがいるからベトナムでの日本人の評判というのが貶められるわけである。
もちろん、そんな在ホーチミンの日本人というのはその手の愚か者ばかりではなく、大半はまともな勤労者だろうと信じたいが、、、まあ、ベトナムであるからして、日本でまともに働けない人間が流れ着いてきても少しもおかしくはあるまい。
自分はタイに長いこと住んでいたし、最近のタイというのは仕事の上で日本人に求められる水準というのも随分と上がったものだと思う。そういう話でいうと、ベトナムというのはまだまだ「ゆるい」ということなのだろう。
まあ、個人的には非常に不快に感じる連中であるから、できれば公共の空間でああいう愚か者たちに遭遇したくはないものである。