テトのせいでどこに行っても店が閉まっていた。これは最初から予想していたことであるが、実際のところ、現在、止むに止まれぬ事情もあって月末まではホーチミンに逗留する必要がどうしてもあった。
カフェで作業をしようと思って、ネットを使って目星をつけたカフェがどこに行っても閉まっていた。中には従業員がいるにも関わらず追い返される店もあった。もしかしたらそういう店は貸切でパーティーか何かをやるのかもしれない。
テトというのは、恋人もいない、家族もいない、一人きりの外国人にとっては全くもって無意味というか、できればテトの期間中はベトナム在住の外国人は海外に避難すべきというのが実際のところだ。
テトの期間中、唯一私にとってよく思われることといえば、それは路上を埋め尽くす、あのうるさいバイクの数が減るということだった。それでも我が物顔で歩道までも乗り上げてくるあのバイク連に対しては、やはりそれに対しても普段通りの憤りを感じてしまう。
ベトナム人に対しては遵法精神というものを求めてはいけないのだろう。彼らはお上に捕まらなければ法を犯しても構わないという程度にしか考えていないのかもしれない。
それにしても今日はいい天気だ。モヤモヤとした気分もあったが、こういう晴天が続くこの時期のホーチミンというのはありがたい。
表題にした事について、すなわちカフェについてだが、結局、歩いていてたまたま見つけた「PassioCoffee」という店に行き着いた。狭い店だが清潔でワイファイも早い。
外の席は白壁を基調としていて、モダーンで涼しげな空間が演出されていた。海辺にあっても風景と調和しそうなカフェであった。