勝ち気な人との付き合いは大変だ

勝ち気な人というのはどうにも疲れる。自分は彼らと真逆のような性格をしているものだから、生活上、何かのおりに彼らと体面しなければならないときに、ひどく疲れてしまう。

自分が苦手なタイプの人というのもだんだんと分かってきたようで、たとえば面接などの場においても、お互いに紳士的に、常識を弁えているようなフリを装ってはいるのだが、お互いの言葉のやり取りや外見上に滲み出る印象のようなものから、「ああ、この人は相当に勝ち気な人っぽいぞ」という感覚を受け取るものだ。

勝ち気な人で、あれやこれやと文句や意見をたれるような人に対しては、自分も言われっぱなしではなかったりすることもあって、衝突することもある。そうやってやり合って仲良くなることも稀にはあるのだが、大抵、その後の関係性が悪化していくものだから後味が悪い。

のらりくらりと、飄々と世渡りをしていきたいものだと常々思っている。

自分がこれまでタイで見てきた日本人というのをごくごく大雑把に分析してみると。

駐在員がいるような日系企業にて長く勤務してきたような日本人というのは勝ち気な人が多い気がする。

隙が無いとでも言おうか。

ピリピリとした感じがこちらに伝わって来る人が非常に多い。一緒に働いて、ちょっとの怠け心とか、労働忌避の精神などを表明しようものならたちまち攻撃を加えてきそうな、そんな危険な香りが漂って来る。

そういうのも仕方が無いことなんだろうなと思っている。というのは、彼らというのは駐在員からもタイ人からもその仕事ぶりとか、人となりを常に監視されてきたわけだろうし。とくに、仕事に関しては手を抜けないというか、いつ何時、社内で足を引っ張られるかどうかわからない状況の下、必死に頑張らざるを得なかったのではないかと。

仕事は出来るんだけど、性格はキツい、ピリピリしている、所謂、勝ち気な人みたいな人間が出来上がってしまうんじゃないかと思う。

他人と一緒に働かないといけない会社というところはとても面倒くさい場所だ。合わない人といかにうまくやっていくか。ストレスが強くかかるところである。

そうなんだけれども、自分と合わない人とうまく付き合えたときに、会社で働くことのメリットを最大限に活かすことができる。組織の中で働けば自分一人で生きて行くことのリスクをカバーできる。

若い頃に分からなかったことがだんだんと理屈では分かるような気になっていくが、頭で分かったことを、現実の生活における自分自身の態度や行動、発言などにうまく活かせているかどうかは非常に微妙である。