日本を離れてから3ヶ月以上が過ぎた。ベトナムでは日本語の本が手に入りにくい。来越当初は本など無くても構わないというスタンスでいたが、こちらでの生活に慣れて来るにつれて本が恋しくなって来た。
電子書籍も試してみたが、どうも読んだ気にならない。記憶に残らないのである。ああ、これでは読書の効用も半分以下ほどになってしまうだろうという気がしている。もちろん、読書には単に気晴らしの類のものも存在するには違いないが、心を揺さぶり動かすような感動的な読書体験というのは、電子書籍では得られないかもしれない。
そんなことを考えていたら、会社の本棚に日本語の本が割と備え付けられていることに気がついた。これでしばらくは紙の本を読むことの楽しみを取り戻せそうだ。
結局、どんなに不便な環境であろうと、読書というのは続けなければならないものなのだと思い至った。日本にいるとあまりにも読書環境というのが恵まれすぎていて気付かなかった。