バスを乗り継いでハノイの郊外へ行ってみた。ロンビエンよりもさらに東の方で、川を渡った。
郊外の街をウロウロと散策した。途中に服屋があったので寄ってみた。ワイシャツでも買おうかと思ったのだ。そしたら、店員は最初からギロリとこちらを睨んで来て、万引きでもするんじゃないかと疑ってかかっているようだった。シャツを眺めていても落ち着かない。気分も悪い。おまけに、ローカルの店だというのにそれほど値段も安く無い。
だったら、こんな店で買うのは馬鹿馬鹿しいと思って店を出た。
ベトナムというのは別に人種差別があるとかそういうわけじゃない。だが、外国人が気楽に暮らしやすいかといったら決してそうでもない。暮らしやすさでいったら、タイの方が断然良い。
筆者が長く暮らした国がタイなので、どうしてもベトナムとタイを比較することが多くなる。
タイであれば、仮に外国人にタイ語のスキルが無かったとしても、タイ人はとりあえず受け入れてくれるだろう。タイ語が話せない外国人でも、モノを買うくらいなら困ることは無いはずだ。
ベトナムだと、ローカルの人たちというのが、こちらがベトナム語を話さない外国人だと分かると途端に匙を投げてしまい、商売をも放り投げてしまうことさえある。別に商品が売れなくても構わない、面倒くさいことはご免だというわけだ。
私はタイにいたとき以上に現地の言葉であるベトナム語を身につけることの必要性を感じていた。